木材の15個の接合方法。
こんにちは、設計部のフジイです。
今回は、基本的な木材の接合方法についてご紹介します。
木材同士の接合は、木造建築、家具、建具の分野において、
いろいろな接合方法があります。
家具や建具の接合は木材のみではなく、
接着剤、木ねじ、釘、金物なども使用しながら接合しています。
それではご覧ください。
「ほぞつぎ」
「ほぞつぎ」は家具製作、木工においてもっとも使われる接合方法で、
テーブルの脚、幕板などの接合に使われています。
「ほぞつぎ」は片方の材料にほぞ穴、もう片方の材料にほぞ加工して、
ほぞ穴にほぞを差し込んで接合します。
角材同士の接合によく使われています。
「平ほぞつぎ」
「割りくさびほぞつぎ」
「くさび止めほぞつぎ」
「相欠きつぎ」
「相欠きつぎ」は両方の材料の暑さを半分ずつ欠きとって組み合わせたもので、
イスやテーブルなどの貫(ぬき:柱を安定させる用材)の組み合わせ、
パネルの枠の組み合わせなどに使われています。
「十字相欠きつぎ」
「ダボつぎ」
「ダボつぎ」は、接合する両方の材料に穴をあけ、
その中に接着剤をつけた「ダボ」を差し込んで接合します。
「ダボ」については以前にトピックスでご紹介しています。
https://www.ichimura-seisakusho.co.jp/topics/201710111116/
「ダボつぎ」
「スカーフジョイント」
「スカーフジョイント」は、木材を斜めに切断し、
その端同士を接合する方法です。
曲げ木の椅子のフレーム、ギターやベースのネックによく使われています。
「滑り刃つぎ」とも呼ばれています。
「スカーフジョイント」
「三枚つぎ」
「三枚つぎ」は、互いの材料の厚みの1/3ずつを、
ほぞとみぞに加工して、差し込んで留めるつなぎ方です。
枠組みなどに使われています。「矩形三枚組みつぎ」
「留つぎ」
「留つぎ」は、それぞれの材料の小口を45度にカットして組み合わせ、
小口を見えないようにする接合方法です。
額縁や箱などの接合に使われています。「平留つぎ」
「ビスケット実留つぎ」
「3枚留つぎ」
「留形ほぞつぎ」
「平打ち付けつぎ」
「平打ち付けつぎ」は、両方の小口を直角に加工し、
もう片方の板に合わせ、釘と接着剤を併用し、接合します。
箱組みや、机の引き出し組みに使われることがあります。
「打ち付けつぎ」
「大入れつぎ」
「大入れつぎ」は、片方の板の側面にミゾを掘り、
もう片方の板の小口を側面に差し込んで、接合します。
棚や箱の中仕切りなどに使われています。
「追入つぎ」とも呼ばれています。
「大入れつぎ」
「組みつぎ」
「組みつぎ」は、両方の材料の小口の接合部に凹凸を作り、接合します。
引き出し、箱などの組み手に使われています。
「7枚組みつぎ」
「蟻形7枚組みつぎ」
以上で木材の15個の接合方法。のご紹介を終わります。
今回ご紹介した接合方法は15個でしたが、
この他にも多種多様な木材の接合方法があります。
そして次回は、5軸制御マシニングセンタを使用して、
木材をこの形に加工し、実際に「組みつぎ」を行ってみたいと思います!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。